第16話

「知っていますとも。何せこの私がみるくさんを人にしたのですから」



「本当なの!?」



「本当ですとも。私の持つ水晶玉の一つ、輪廻の瑞玉があの牛を人にしたのです」



「信じられねぇ。みるくが人間になるなんて」



「いいえ。真実です」

坊主は笑顔になって、布袋の中から業務用の請求書作成用紙を取り出した。


「そ・こ・で、輪廻の瑞玉の使用料金なのですが、使用第一回目ということで、多少お値段は安くなっております。本当は、三百万円ほどが相場ですが、なんと!今回特別に百万円でご奉仕いたします。

さぁ、皆さん、拍手をお願いします!」



と、テレビショッピング的なノリで、

坊主が請求書を二人の目の前にだした。

そしてその瞬間、二人はやってられないとばかりに坊主に背を向けた。

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