第34話
私はコートを羽織り、彼の待つ外へ出た。
外は雪が降っていて、あたり一面明るく見えた。
「あっ、雪の結晶が見えるよ」
私のコートに落ちた雪が、星型の綺麗な形をしていて、彼に見せたのだが、すぐ消えてしまったので、今度は地面の雪を掬って、結晶をさがした。
私の手の中の雪はあっという間に溶け出し、
ピンクに染まった私の手が現れた。
すると彼は、私の手を握って、ポケットに入れた。
「さ、さ、寒いのに、送ってもらって、ご、ごめんなさい」
彼の手の平は、私の手をすっぽり包み、男らしくて、暖かくて……
私は恥ずかしさのあまり、無言になった。
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