第29話

そんな話をしていると、洗濯機のブザーが鳴った。



彼は食べるのをやめ、洗面所に走り、洗濯物を抱えてやって来た。



そこには、私の下着も混じっていて、彼は恥ずかしがる事なく、下着を抜いて私に手渡した。




「も、も、もう洗いません。ごめんなさい」




彼は私が注意した意味を、理解していないらしい。




「ねぇ、侑くんは、この下着見て恥ずかしくないの?……触るの嫌じゃ無い?」



「な、なんで?家でもおばあちゃんのパンツ、洗濯してあげてる。お、おばあちゃん、『ありがとう』って言ってくれるよ」



「おばあちゃん?――」



「沙也加さんのパンツ、お、お、おばあちゃんとお同じ色。同じ形」




彼の言葉に、私はショックを受けた。




「私は、おばあちゃんと同じパンツなの?」




彼は真顔で頷いた。



そういえば、私の下着はベージュで、スポーツブラのような形で、エロさも可愛さも無かった。



もう見せる相手もいないし、透けなくて、付け心地が楽で、シンプルな下着しか選ばなかった。



その結果、おばあちゃんとお揃いだってことが判明し、私は恥ずかしくなった。




「沙也加さん、お、お、怒ったの?」



「別に……」




私はその時……レースで可愛い下着を、買う決心をした。

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