第25話
「お疲れ様でした。お先します」
時刻は14時。
私は久しぶりに、早く退店でき、駅まで足取り軽く歩いていた。
すると、開店祝いの生花が飾られた、洋菓子店が目に付き、私は迷うことなく店に入った。
ショーケースの中には、ずらりと美味しそうなケーキが並び、
私は、自分へのご褒美に、ショートケーキとモンブランを選んだ。
ケーキを詰めてもらっている間、周りを見渡せば、
フィナンシェや、マドレーヌ、ガレット、カヌレなどが並んでいて、
侑くんは、これ好きかなぁ?ナッツやドライフルーツは入ってないよなぁ?
と成分表示をチェックし、彼も食べられそうな、チョコ味の焼き菓子をたくさん買ってしまった。
彼の事は、ずっと気になりながらも、連絡を取っていなかった私は、このお菓子を口実に、彼にメッセージを送った。
✉『いま、帰るところです。おいしそうなおかしをたくさん買いました。明日、ひまだったら遊びに来ませんか?なんじでもいいですよ』
買ったお菓子の袋からは、甘いバターの香りが漂い、その香りに癒されながら、私は電車に乗り込んだ。
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