第7話

私は次の日、奥さんに昨日の出来事を、いの一番に報告した。



彼が品出しをしてくれたことや、クレームをつけられたこと。そして、チョコをあげたら咳き込んでしまったことを伝えた。

 



「あぁ……昨日来たのは、侑くん」



「見た目は、障害者に見えませんね。初めは健常者かと思ってました」



「だから、普通の子と勘違いされて、声かけられて、愛想悪いとか、無視されたとか、文句言われちゃうの。本当はすごく良い子よ」




良い子だからこそ、具合の悪さを、話せないでいるのではないかと、更に心配になった。




「まいど〜」




そんな話をしていたら、昨日配達に来ていた、トラック運転手の三上さんが、伝票を持って事務所を訪れた。




「あっ、ちょうどいいところに三上君が来た」




奥さんはあの話を、三上さんに話してくれた。




「昨日、侑くん具合悪そうじゃ無かった?」



「いや、別に何も」



「昨日、ナッツチョコあげたら、ゲホゲホしたらしく、川村さんが心配してるのよ」




三上さんは、腕を組んで考え込んだ。




「侑はチョコは大好きだけど、ナッツが苦手かも。いちごの種とか、ザラザラ感がダメだと聞いた事あります。でも昨日は、楽しかったみたいですよ。『また、はなまる行きたい』って言ってましたし」



「へぇ〜そう。川村さん、良かったね」




私は緊張が解けて、ほっと胸を撫で下ろした。




「あの〜三上さん……彼の好きな物、分かりますか?お詫びがしたくて」




私は彼に、何をあげたら喜ぶのか、知りたかった。




「ん――彼は偏食持ちだから、食べ物は難しいかも……あっ、侑は、絵を描くのが好き。絵、すごく上手いんだ」



「絵かぁ……分かりました。ありがとうございます」




私は彼に、絵を描く何かを、あげようと考えた。

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