《冷酷な社会》
P.81
青野千夏。S大学人文学部4年。
私は、3姉妹の末っ子として生まれた。
両親は小学生の時に離婚し、3姉妹ともに母親に引き取られた。
詳しい事情は幼かった私にはわからない。
私はお父さんが好きだった。
でも私には選択の余地はなく、気づいたら、お母さんとお姉ちゃんたちと暮らしてた。
可愛がられていたかはわからないけど、シングルマザーで経済的に余裕のない中、姉妹の中で唯一大学まで入れてくれたのは可愛がられていたのだろうか。
お姉ちゃんたちがバカだったってこともあるだろうけど。
もちろん奨学金はもらってるし、バイトもしてる。かけもちまでして。
それでも、お金のかかる私立大学に通わせてもらってるのは、感謝してる。
私は、小さい頃は結構おとなしい子だったと思う。
おとなしいというか、人見知りをする子だった。
幼なじみとははっちゃけてたけど、幼稚園とか知らない場所だと萎縮してしまう感じ。
小学生までは結構おとなしい子たちといた。
中1の時に、幼なじみと同じクラスになった。
引っ越してから少し疎遠になっていたけれど、幼なじみとはすぐ打ち解けられた。
でも、幼なじみは少し派手になっていた。
一緒にいる子はちょっと派手で目立つタイプの子たちだった。
私はその中で浮かないように、必死に合わせてた。
化粧もしたし、ブランド品も持ちたがった。
貧乏だと思われるが嫌だった。
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