revEnge【完】

P.82

高校に入っても、クラスの中で目立つ子と一緒にいた。

大学に入っても同じような子といた。

私は何にでもどんな子でも合わせることができる人間だ。

彼氏にも尽くすタイプ。

彼がお嬢様系が好きだと知ったら、ワンピースにカーディガンを羽織った。B系が好きな彼と付き合った時はスカジャンを買った。

財布はヴィトンのヴェルニ。バッグはコーチを使っていたけど、最近ヴィトンのモノグラムに買い替えた。ちさもななみもヴィトンだから。

バイト代が消えていく。

バイトは、ファミレスとコンビニでしている。

本当は居酒屋の方が時給いいんだけど、ファミレスは高校生の時からやってて、馴染みになってるからそのまま続けている。

大学生になって、深夜も入れるようになったし、時給もあげてもらったし。

何よりスタッフが好きだから。

夜から朝にかけて入れてもらってることが多い。

一番稼げるから。

朝の5時までやって、3時間くらい寝て、学校に行く。

そんなんだから、学校ではほとんど寝ていた。

でも、みんなも寝てた。

テスト前だけ焦って勉強。

先輩から過去問もらって、徹夜で対策。

レポートでOKな講義をなるべく選んでどうにか切り抜けてこられた。

留年なんてする余裕はないからね。

そうやって、なんとかなんとなくやってきたら気づけば3年が過ぎていた。

今になって気づく。

資格も何も取っていないことに。

サークルも飲みサーしか入ってない。

大学でやってきたことなんて、あっただろうか。

バイトして、買い物して、友達と遊んで、バイトして。

3年間はその繰り返し。

知らないうちに、みんな資格とったりしていたらしい。

何かは取っておかないと就活の時何も書けないからさ。だって。

私は、何も書けない。