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「マナ!」
気づいたらマナを追いかけていた。
スタッフの出入り口となっている階段のところにマナはいた。
「マナ…」
「お金のためにやって何が悪いのよ⁈自分のことどうしようがあたしの勝手じゃない⁈」
マナは顔を真っ赤にして言った。
「結局、お金がすべてなんだから。あいつらだって、あんただって、お金が欲しくてやってるんでしょ⁈」
私はそれを否定出来ない。むしろ、図星だ。
でも、
「結局、お金がすべてでしょ?
昔は顔がよければって思ってた。顔で人生変わる。可愛い子は、クラスの中心にいられるし、何やっても、変なことやっても可愛いから許されるし。
いじめられるのはいつだってブス。なにもしなくなってキモイとか言われるんだ。だから、可愛い子みたいなスクールライフに憧れながら、いじめられないように目立たずに、地味にいるしかない。
でも、それは昔の話。顔がすべてってのは変わらないけど、それよりもっと必要なのはお金。今の技術だったら顔だって変えられる。いくらでも綺麗になれる。お金があれば。
欲しいものも買える、好きな服が買える、好きなことができる。お金があればなんでもできる。なんでも手にはいる。
人生、結局はお金がすべて。だから、私はお金が欲しい。そのためにだったらなんだってできるわ。
汚い?なにが汚いの?お金はどれも同じじゃない。盗んでるわけでもないし、なにもいけないことはしてないじゃない。どこがいけないの?!
私はただお金を稼いでるだけよ。もう惨めな暮らしはしたくない‼」
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