「んっ……」



目を覚ますと、ふかふかのベッドの上にいた。



ここは、どこ…?



覚醒しきれないぼんやりとした頭のまま体を起し、あたりを見渡せば、



「あ、起きた?」



知らない場所に、知らない男がいた。


自然にギュッと布団を掴む手に力がこもる。




「あー、ごめん。びっくりしたよね。でも、大丈夫。俺、別に怪しいものじゃないし。って、言われてあれか。んー、まぁ、ちょっと落ち着いて話そうか」




一方的に「なんか飲み物持ってくる」と言った男は、部屋を出て行った。



男がいなくなった部屋をもう一度ぐるりと見渡す。



それほど広くない部屋は、生活感で溢れている。



きっとホテルとかではなく、ここは男の家なのだろうと思う。



「っ……」



そして、ハッとして布団をめくる。

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