仕事帰り、俺はあの場所へと向かった。



今日は、特に用事があるわけではない。


あるとすれば、あの少女がまだいるのか見に行くことだ。




この時の俺にとって、少女に対する感情はただの興味本位から心配になっていた。



そのもやもやする感情を携えて、その場所へ行けば、昼と同様に少女はいた。



誰かを待っているようで、誰も寄せ付けないオーラ。



それに俺も近づくことはできなかった。






その日から俺は習慣のように少女の元へ行った。



変わらずそこにいる少女。


待ち合わせでないことは明らか。



でも、寄せ付けないオーラに声をかけることはできなかった。

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