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◇
公園の遊具の中で目を覚ました私は、しばらくぼーっとしてから、聞こえた人の声に逃げるようにその場から出た。
そして向かった先は、昨日と同じ場所だった。
ここじゃないとダメな理由はない。
だけど、土地感のない私にはこの場所しかなった。
だけど、何時間経っても結果は昨日と同じ。
意欲もなにも感じない私もやっぱり生きているのだろう。
「(……お腹すいた)」
思えば、一昨日の昼から何も食べていない。
お金はまだある。
だけど、今後を考えると不安だ。
それでも、空腹感には耐えられなくて、コンビニでおにぎりを1つとミネラルウォーターを1本買った。
空のお腹に急に物が入ったせいか、お腹がきゅうっと痛くなった。
そこでもっと栄養剤みたなものの方が良かったかと後悔する。
でも、それとともにその痛みに自分が生きていることを感じた。
早くも体はだるい。
この生活がいつまで続くのかと思うと不安になる。
だけど、あの生活を思えば今の方が何千倍も何億倍もマシに思えた。
そして、夜は更けていく――…
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