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学校は地獄でしかなかった。
休み時間に休む暇はない。
教室にいれば、何かしらいじられる。
そこから逃げてトイレに逃げ込めば、上から水が降ってきた。
彼女はひたすら耐えていた。
イジメにもいろんな種類があると思う。
何をもってイジメというのか。それぞれ感じることは違うと思う。
そうじゃない状況だからこそ、そう思ったのかもしれない。
だから、この時の彼女は、殴ってくれた方が楽なのにと思っていた。
親にはばれたくない。
でも、暴力までふられれば、これはイジメだと思うことができる。
自分で認めることができる。被害者ぶれる。
でも、現状は曖昧で、ただの思い込みな気さえしてくる。
自分が弱いだけだと。
弱いやつが被害者ぶってるだけだと。
そう思われてる気がした。
そして、自分自身がそう言って自分を責めた。
もしかしたら、そんなことくらいでと思われるかもしれない。
だけど、彼女の心はボロボロになっていた。
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