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後から思えば、この時にはすでにイジメは始まっていたのだ。
全ては普通のレベルを越していたのだから。
イジメを認めたくなくて、まわりにばれないように、必死に隠してなんてことない顔していたこの時が、一番苦しかった時かもしれない。
嫌われるなら、クラス全員から、学校中の人たちから、世界中の人たちから嫌われればいいのに。
そうしたら、誰にもいい顔せず堂々とひとりでいられる。
悲劇のヒロインでいられるのに。
そう彼女は思っていた。
だけど、そうはならなかった。
まわりは、ただの他人でしかなかった。
助けてくれるわけでもなく、同情するわけでもなく、話題の一つにあがるだけ。
所詮、
ただ哀れんだ目を向けるだけ。
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