彼女は女子のそういう部分が嫌いだった。

嫌いなら一緒にいなければいいのに。そう思うタイプだった。

そうは思っても、もちろん口には出さない。

それをすれば自分がはぶかれることが想像できるから。

そして、彼女自身も莉央も紫乃も嫌だと思いながらそこから離れることはしない。

学校では一人にならないことが何より大切だったから。

だけど、彼女は学校以外で遊ぶことはなかった。

必要以上には関わらない。

それが彼女らしさであった。

だけど、それが正しかったかどうかはわからない。

もしかすると、この時嫌でも友達のフリをしていたら、彼女の人生は変わっていたのかもしれない。

そう思うのは、まだ先のこと。

この時はまだ、うまく学校という小さな世界を生きていた——…

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