P.16
彼女たちとは別に、同じ部活というだけで一緒になったペアがあった。
それが谷本莉央たちだった。
どう見ても気が合いそうにない2人は、やっぱり分裂した。
莉央と別れた子は、すぐに同じ系統の地味なグループに入った。
そして、莉央は、クラスの目立つタイプのグループではなく、中1のときにクラスが同じだった紫乃の元へ来た。
きっと目立つグループにいけば上に立てなくなるから。
上位グループの中でも自然とマウティングはつけられているのだ。
莉央が紫乃のところにくるということは、彼女とも一緒なる。
3人グループ。
2で割って余るグループはこういうところでは適さない。波乱のもとだ。
そして案の定、彼女と紫乃でなんとかやっていた2人に莉央が入ったことで亀裂が入る。
2組みになる場面で余るのは必ず彼女。
それに対して彼女は「大丈夫」と笑って返していた。
しかし、そのうち2組になる場面じゃなくても彼女がのけ者にされることが増えてきた。
それは、2人が仲良しだからというわけじゃない。
よく2人でいるくせに、学校以外でも2人で遊んでるくせに、彼女と2人の時に莉央はよく紫乃の悪口を言っていた。
紫乃は彼女には言っていなかったけど、たぶん他のクラスの仲良い友達には言っていたと思う。
仲よさそうにみえて、仲よくない2人。
そんな2人を口には出さないけど彼女は内心冷めた目でみていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます