P.190
「……」
久々に来た下駄箱は、下校時間だからか人だらけだった。
それに嫌悪感を抱きながらも、仕方なく戸塚洸大の後に続いて突き進む。
戸塚洸大は、気だるげに自分の下駄箱を開け、中から靴を取り出して下に投げ捨てると、踵のつぶれた薄汚れた上履きを適当に放り投げた。
「あ…」
「ん?」
その様子をなんとなく見ていた私は、不意に戸塚洸大の下にある自分の下駄箱が目に入った。
そして、なんとなく、ほんの好奇心みたいなもので久々にそれを開けてみた。
私が最後に見た中の光景は、紙くずやらなんやらが詰め込まれた‘ゴミ箱’だった。
それが今は何もなく、すっかり綺麗になっている。
そういえば、掃除してくれたって言ってたな。
あんな見ただけでうんざりするほど悲惨な状態だったのに、わざわざ私なんかのために掃除してくれるなんて…
炎雷の面子だろうけど、誰がやったのかわからないからお礼も言えないや。
……薄情な人間。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます