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放課後――
「よし、帰んぞ」
授業中、最初から最後まで眠り続けていた戸塚洸大は、「んー」と大きく伸びをして立ち上がると、薄っぺらい鞄を持って、私にそう言った。
私はそれにカタンと立ち上がり、ドアに向かって歩き出した戸塚洸大の後に続いて、ドアに向かった。
一緒に教室を出て行く私たち2人。
それはいつものこと。
いつも、戸塚洸大は裏門まで私を送り、私が車へと向かうまで、まぁよく言えば見送ってくれている。
「あー、今日はこっち」
いつも通り裏門に向かおうとする私を、戸塚洸大が止めた。
「え?」
「今日総長たち迎えに来れないから、俺が送ってくわ」
「あ、うん。雅人からメール来た」
「うん、だからこっち。靴、下駄箱だから」
「あー、そっか」
行きも帰りも裏口から出入りしている私は、下駄箱に行くのが面倒だからと今も靴を持ち歩いていたけれど、普通は下駄箱にあるのが当たり前。
そういえば、裏門まで来る時も戸塚洸大は上履きのままだった。
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