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そんなことを考えているうちに、車は溜まり場へと到着した。
総長様、雅人の後に続いて歩きながら、軽く辺りを見回すと、見覚えのある赤茶の髪が目に入った。
少なくとも私よりは遅く出たはずなのに、なぜもうここにいるのだろうか?
そう思いながらそのまま視界に入れておくと、私たちに気づいた戸塚洸大は、他の人と同様に‘総長様たち'に挨拶をした。
それから、私を視界に入れると、軽く手をあげ、笑顔を向けた。
私はそれを無表情のまま見つめ、そしてそれに答えることなく前を向いた。
通り過ぎてから軽く振り返ると、戸塚洸大は炎雷の仲間たちと楽しそうにおしゃべりをしていた。
その姿は、ここで初めて会った時とかけ離れた、今日学校で見た姿に限りなく近かった。
そこに偽りはない。これがまさに真なのだと思う。
そうだとすれば、私の推測もあながち間違いじゃなかったと思う。
初めて会った時の冷酷な彼も、今ここにいるテンション高く、お調子者な彼も、どちらも戸塚洸大なのだろう。
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