P.175
その後、戸塚洸大はもうしつこいぐらい私につきっきりだった。
私が立てば、戸塚洸大も一緒に立つ。
「どこ行くんだよ?」
そのたび聞かれるこの質問。
「トイレ」
私はそれだけ言うと、さっさと教室を出た。
が、
「ねぇ、なんでついてくんの?トイレくらい1人で行けるんだけど」
「俺もトイレだ」
ついには、トイレにまでついてくる始末。
「男と女でツレションなんて気持ち悪いんだけど」
「気にすんな」
はぁー…
思わずため息がこぼれる。
トイレから出ると、戸塚洸大はトイレの前の壁に寄りかかって立っていた。
「待ってくれなくてもいいんだけど」
「ついでだ」
はぁー…
そんな感じで1日を過ごし、放課後裏門までついてくると「じゃあまたな」と言ってどこかへ行った。
それにまた何度目かわからないため息を一つついて、車へと向かった。
ため息で本当に幸せが逃げていくとしたら、今日1日でほとんどの幸せが逃げていったと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます