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それから、少し切れているだけなのに、包帯をグルリと巻かれた。





「あ、ありがとうございました」



こんなに大袈裟にしなくてもいいとは思ったけれど、手際良く丁寧に手当てしてくれたから、素直にお礼を言った。



静寂の中に、私の抑揚のない声が響く。



総長様はちらりと視線を向けるだけで、何も発せず、顔はしかめたまま。






そんな重苦しい空気を壊すように、バンッと勢いよくドアが開く音とともに、雅人が入ってきた。




「南里ちゃん、大丈夫?!」



部屋に入ってきて早々、焦ったように言う雅人に、今しがた手当てしてもらった右手を見せながら「大丈夫」と答えた。




「はぁ~よかった。もう、あんまり無茶しないでね!心臓止まるかと思ったよ」



雅人はホッとしたように笑うと、いつもの調子でそう言った。



張り詰めた空気がゆるんだ気がした。




「うん…」



雅人の笑顔に、なんだか罪悪感を覚えて、素直にそう答えた。





それから、雅人は総長様と私にはわけのわからない会話を一言二言かわしてから、いつもの定位置についた。

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