P.158

動揺を隠しきれない弱小総長。


でも、やりとりが聞こえず展開が読めないせいか、動きを止めたままの炎雷。


そして、ブラストも総長の様子を伺っている。




「もう負けを認めたら?」


「い、いや、ダメだ!まだ、大丈夫。姫を人質にとれば勝てるはずなんだ!

お、お前ら!さっさとやっちまえ!!」



計画を思い出したらしく、自分に言い聞かせるように言うと、上擦った声でブラストに向かって叫んだ。



一時停止していた流れが再び動き出そうとしている。


それじゃ意味がない。




今度は大きくため息をついた。



もう、面倒くさい。






向けられたナイフの刃を、気にせず手で握る。



これのせいで動けないのなら、その足枷をはずしてしまえばいい。




「な、…」



予想外の行動にひるむ弱小総長。




「お、おまっ…」



焦ってナイフを軽く引いたせいで、手から血が流れ落ちる。




「うわっ」



慌ててナイフから手を離し、腰が抜けたのか尻もちをつきながも怯えたように後ろへ下がる弱小総長。




「ヘタレじゃ総長はやっていけないんじゃない?」



そう言うと、慌てて逃げるように出ていった。

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