P.151
「あのさ、この腕のやつとってくれない?」
すっかり興味をなくした私は、縛られた腕を軽く見せながら、淡々とそう言った。
「は?無理に決まってんだろ。お前は人質なんだよ。」
「人質、ねぇ。炎雷助けに来なかったらどうする?」
「は?『炎雷の姫』人質にしてんだ、それはねぇだろ」
「私、炎雷の姫じゃないんだけど」
「あ?嘘ついても無駄だぞ。こっちはちゃんとしたところから情報もらってんだ。間違いねぇ」
「そこから間違ってるんだよ。そんなのあなたたちの勘違い。そのせいで私も迷惑してるんだよね」
「なに?」
「まぁいいや。あのさ、氷ない?」
こんなこと言ってもどうにもならないと思った私は、またしても興味をなくし、さらりと話を変えた。
「は?」
それに拍子抜けした顔をする総長さん。
それでも、私は気にせず続けた。
「顔、腫れてるでしょ?冷やしたいんだけど」
忘れかけてたけど、正直今はこっちの方が重要。
彼らが本当に助けに来るかどうかはわからないけど、今の状態で会うのはまずい。
アパートに帰ってから冷やせば明日の朝の迎えには、治っている予定だったのに、見事に予定を崩された。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます