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今、炎雷の人に会うのはいろいろとまずい。



誤魔化す言い訳を頭をフル回転させて考えていると、



「お前、炎雷の姫だろ?!」



と、男の一人が言った。




どうやら炎雷ではないらしい。



それに一先ず胸をなでおろす。

まぁ、面倒くさい状況であることには変わりないけど。




今日はよく囲まれるな…


と、少し前の女たちに囲まれた時のことを思い出して、心の中でため息をついた。






「違いますけど」



数人の不良に囲まれたこの状況でも、炎雷じゃないとわかれば、いつもの冷静さを取り戻す。




「な、とぼけたって無駄だぞ!!お前が炎雷のやつらといるのは知ってるんだからな!!」



私の反応が予想外だったのか、男は慌てたようにそう言った。




だけど、嘘をついたつもりはない。


私は『炎雷の姫』なんかじゃない。



まぁ、『炎雷のやつらといる』のは間違ってないけど。

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