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そして、



「その余裕そうな顔がムカつくんだよ!!」


「何様のつもりだよ!!」


「生意気なんだよ!!」



と、そんな暴言とともに、狂ったように殴る蹴るの暴行を始める女たち。



刺す勇気はなくても、暴力は出来るのか。



計画をぶち壊された彼女たちに、さっきまでの余裕はない。


かといって、今さら後にも引けなくなっているのだろう。



彼女たちからは、今は怒りよりも恐怖を感じる。


それは私ではなく、私のバックにある炎雷に対するものだろう。



何もしなければ私も何もする気はないのだけど、それは普通の人には伝わらない。




そんなことを冷めた心で思いながら、抵抗することなく、事が済むまでじっと耐えた。



恐怖に動かされている彼女たちに、変に抵抗しても余計酷くなるだけだろう。


だったら、気が済むまで待った方が賢明だ。



この状況でも、私はやけに冷静だった。





気が済むまで暴行を続けると、「これに懲りたらもう炎雷と縁を切ることね」と、床にぐったりと倒れ込んでいる私にそう言い捨てて出て行った。

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