P.137

「そうはさせないから、大丈夫よ」



女は余裕そうに笑ってそう言うと、制服のポケットからカッターを取り出し、カチカチと刃を出した。



「痛い思いはしたくないでしょ?傷も残るしね?」



女はカッターの刃をこっちに向けそう言うと、不敵に笑った。



カッターの先が妖艶に光る。



刃物で脅せば、いくらなんでも下手なマネはできないだろうということか。



こういうことって実際にあるんだと感心しつつ、さっきからのベタな展開に呆れてくる。




これで私が震える声で電話して、そしたらベタな展開はどうなるんだろう?


ドラマとか漫画とかに疎い私だけど、フィクションだと大抵悪者はやつけられるもんなんじゃないか?



現実は違うのだろうか?このまま電話したら…どうなるかはわからないけど、総長様が私の話を素直に聞いてくれるとは思えない。


なんなら、総長様ならこの状況を感づくかもしれない。



でも、それを今説明したところで、この人達が理解してくれるとも思えない。




あー、面倒くさい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る