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そして、連れてこられた場所は、女子更衣室。



授業は終わっていたようで、すでに着替えている人もいなくなっていた。




ここなら炎雷の面子もなかなか来ないだろう。


正直、私も炎雷の面子に見られるのはやっかいだから、ちょうどいい。




「もういいわ。単刀直入に言うけど、今すぐ炎雷から離れて。あそこはあんたなんかがいていい場所じゃない」



「そんなことわかってるよ」




あそこが私の居場所じゃないことなんて、言われなくても私が一番わかってる。



思わず、フッと鼻で笑ってしまった。




「だったら、今ここで炎雷と縁を切って!!」


「どうやって?」



『縁を切れ』と言われて縁が切れるのなら、もうとっくに切ってると思う。



一緒にいるのは私の意思ではないから、私にはどうすることもできない。




「あんたが『炎雷から離れる』って言えばいい話でしょ?今ここで、電話して伝えて」



「電話?フッ、いいの?電話なんかさせちゃって。もし、私が助けを呼んだらどうするの?」




あまりに稚拙な意見に、また鼻で笑ってしまった。



そんなことする気はないけれど、電話で助けを呼ぶことだってできるのに、電話させるなんて安易過ぎないか?

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