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だけど、


「南里ってあんたでしょ?」


と、頭上から聞こえた自分の名前を呼ぶ声に、それすらも妨害された。



こんな朝早くから、こんな風に名前を呼ばれる覚えはない。


このまま寝たふりをしようかと思ったけど、怒りを含んだ声に、そんなことをしても蹴り起こされるだけな気がした。




面倒くさいと思いながら仕方なく顔をあげると、パンダみたいに目の周りが真っ黒で、脱色されたバサバサの髪をしたケバイ女たちが机を囲むように立っていた。



それに嫌な気しかしなくて、心の中で大きくため息をついた。



「そうですけど?」


内心うんざりしながら、質問の答えを淡々と返す。



「あんたでしょ?!桐谷様に付き纏ってる女って」


「は?」



あまりに唐突な言葉に思わず間の抜けた声がこぼれた。



この人は突然何を言い出すんだろうか?


一体誰が誰に付き纏ってるって?

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