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「ありえないと思うかもしれないけど、勝つためになんとか俺らの弱みを握ろうと必死なヤツらもいるんだよ。

自分たちが有利になるなら手段を選ばないやつらもいるし」



「それで、私が狙われると…?」



「そう」



「ただ不良に絡まれてるところ助けてもらって、一言二言話しただけなのに…?」




助けてもらったのは事実だけど、‘話した’というほど話しもしてない。


ほんの数分の出来事で、側から見ても親しい雰囲気は全くなかったと思う。



それなら、疑われるようなこともない気がするんだけど…?




「まぁそうなんだけどね…耀が女の子と話すなんて珍しいからね…」



「そんな、」




助けてもらって図々しいかもしれないけど、勝手に話しかけてきたのはそっちじゃん?



それで巻き込まれるとか…最悪だ。




でも、元はと言えば、あの時私がさっさと通りすぎていればすんだ話だったんだよね。



私があそこで無駄に立ち止まったせいで、物好きな不良に絡まれた。


そして、その絡みさえも面倒くさがった私を、なぜか助けてくれたのがどこぞの族の総長様。


しかも、そこでさっさとお礼を言って帰ればいいものを、名前を言う言わないの不毛なやりとりをしてしまった。


その結果、そこを誰かに見られて、狙われる嵌めになったというわけだ。



つまりは自分でまいた種ということか。




なんであの時間に目が覚めちゃったんだろう?とか


なんであそこで立ち止まったんだろう?とか


さっさと帰ればよかったとか



後悔することはたくさんあるけれど、それももう後の祭り。



今更そんなこと言っても仕方ない。



思わずため息がこぼれた。



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