P.38

「怖くないの?」


「え?あー、まぁ…別に?」



やっと言いたいことがなんとなくわかった。


普通は、‘暴走族’と聞いたら怖がるのものなんだろう。それなのに、顔色一つ変えない私の態度は、彼にとっては予想外だったらしい。



でも、あのいかにもな車と外にいるガラの悪そうな人たちをみたら、大して知識のない人でもなんとなく想像つくんじゃないのかな。


改めて言われても『やっぱりそうか』くらいにしか思わない。むしろもっとヤバい組織とかじゃなくてよかったと思うくらいだ。




「あ、そう…」


それなのに、なぜか考え込むように黙ってしまった小宮雅人。



その意味がわからず、ずっと黙ったままの銀髪男…桐谷耀に目を向けてみると、じっとこっちを見ていたらしく、バッチリと目があってしまった。



けれど、無表情な顔からは何を考えているのか読み取れず、なんだかいたたまれなくて、視線を元に戻した。

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