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建物の中に入ると、予想通り、カラフルな頭のヤンキーたちがいて、あまりにも場違いな雰囲気に思わず足が止まりそうになった。
一斉に集まる視線。
前を歩く男に対する羨望の眼差しに続いて、その後ろを歩く私に対する『誰だコイツ?』という訝しげな視線。
それに対して、『私だって同じ気持ちだよ』と心の中で悪態をつく。
あまりの居心地の悪さにやっぱり今すぐ帰りたい衝動に駆られたけれど、仕方なく黙って男の後をついて行った。
そして、行き着いた先は、何やら奥の方の部屋。
重そうなドアを開けたキャラメルブラウンの男に促されるまま続いて中に入ると、ど真ん中の質のよさそうな一人掛けのソファーに、銀髪の男が偉そうに座っていた。
「おせぇ」
そう言った男は、やっぱり不機嫌そうだ。
それに、なぜ私が怒られなくちゃいけないのか意味がわからないと思いながらも、キャラメルブラウンの男に促された三人掛けのソファ―に大人しく腰を下ろした。
キャラメルブラウンの男はローテーブルを挟んだ、向かいの三人掛けのソファ―に座った。
言われるがまま大人しくここまでついてきてしまったけれど、まったくもって私がここに連れてこられた意味がわからない。
この状況でもやけに冷めている私だけど、わけのわからない状況に混乱していないわけじゃない。
突然に起こったことに、まったく状況が飲み込めていない。
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