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「ついて来い」



呆然と立ち尽くす私に、ぶっきらぼうに言い放ち、スタスタ建物に向かって歩いて行く銀髪男。




私はただその姿を目で追った。



物語の主人公は、どうしていきなり連れて来られた場所で、何の説明もないまま、『ついて来い』と言われて素直について行ってしまうのだろう?



たぶんここがさっき言っていた『俺らの溜まり場』で、中で『詳しい話』をしようってことなんだろうけど、私だって理由もわからず連れてこられて、何があるかもわからないところに入るのに抵抗がないわけじゃない。


というか、ホイホイついていくなんてバカじゃないか?


こんないかにもな場所、小学生だって行かない方がいいと気づくだろう。




「俺らといれば大丈夫だから、ついてきてくれる?」



立ち止まったままの私にそういうのは、やっぱりキャラメルブラウンの男。




「……はい」



何が起こるか予測できない状況に、できれば今すぐにでも帰りたい。



けれど、ここがどこなのかもわからないし、ここで無駄に抵抗してもきっと無理やり連れ込まれるのがおちだろう。



だったらここで抵抗するのは労力の無駄。



そう考えて、私は小さくため息をつくと、大人しくキャラメルブラウンの男の後をついて行くことにした。

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