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「…お前、名前は?」
「は?」
予想外の言葉に思わず間抜けな声が出た。
何かと思えば、名前?私の名前?
「助けてもらったお礼」とかで、助けてもらった方が名前を聞くならわかるけど、助けた方が名前を聞くパターンもあるのだろうか。
今日みたいに夜中に出歩いてることはあっても、誰かに絡まれたり引き止められたことなんて今までなかった。しかも2回も。
こういう時、名前を聞いたり聞かれたりするのは‘普通’なんだろうか。
‘普通’が何かわからないけど、ここで名前を言うのは気が引けた。
小さな子どもでも応えられるような簡単な問いに、まるで最初の一文字目の発し方を忘れてしまったかのように、喉の奥に詰まったまま口をつぐんだ。
そんな私を、変わらずじっと見つめてくる銀髪男。
その目は、獲物を捕らえた獣のように真っ直ぐで、私を捕らえて逃がさない。
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