P.3

はぁー


大きなため息をつき、もう一度うな垂れるように歩道橋に寄りかかる。



「……無理、か」


自分にだけ聞こえるくらいの小さな声がこぼれ落ちる。



もう一度大きなため息をこぼすと、人工の流星群に背を向け、


カンカンカンと、錆だらけの歩道橋を後にした。







そして向かった先は、ここもまた今にも崩壊しそうな古びたぼろアパート。



築数十年もの年季が入ったそこは、鬱蒼としていて、まるで生気は感じられない。



カタンカタンと、所々穴が空いている錆びついた階段を上り、ガチャッと部屋のカギを開ける。




今日もまた帰ってきてしまった。




月明かりに照らされてぼんやり映るそこは、いつ見ても到底女の子の部屋だとは思えないような殺風景な部屋。



物がないせいか1Rなのに広く感じる。



そして、その中にぽつんとあるベッドに倒れこむように身をうずめ、そっと目を閉じた。






このまま、目が覚めなければいい――…

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