第3話

あの女、柳かあ。

ヤナギ、色が白いし、おとなしいな。あいつの笑顔がすごくかわいかったな。また会えるかなと。何考えてるんだ。俺は女なんて苦手なのに。これが一目ぼれってやつなのか。

あいつには俺よりふさわしいやつがいるんだ。だめだ。俺は好きになっては。という思いと格闘してると。

「カシ、入るぞ。これ食うか」といい、男がなにか持ってきた。

「マツ、羊羹好きだな。一本丸々食う気だったんだ」と思った。

こいつは俺の相棒のマツ。

華麗組の組長「親父と慕ってるやつの側近」でこいつは強いし、側近を首になったわけではない。

俺は土下座覚悟で親父にマツを仕事のパートナにさせてくださいと伝えた。親父にマツは、「あなたのそばで守るのは俺じゃなくてもできる。情報を守るというのはカシ一人では無理だ。だから情報屋としてこれから親父を守って見せる。だから・・・・」という松に親父は、「お前にもやりたいことが見つかったか。よかった。カシ、マツはお前のパートナーにふさわしいのだな。わしはお前の情報屋としての腕をかってる。それにパートナを持つということはなにかと大変だが、マツは俺の側近でも情報処理につよい。だから許す」という親父。

ありがとうございます。

最初はこうでもないと思考錯誤してた俺たち。ある日こいつが甘いもの好きであることを知るとご褒美に羊羹をかった。すると、カシこんなに食えないといい、俺に食べるように言ってきたので、普段俺は甘いものは食べないが、こいつの影響で甘いものを食べる習慣がつくようになったのだ。

マツと羊羹を食べながらマツは俺に話をさせる。

さてと、さっきだな。だめだ俺は好きになってはと言ってたけど、なに。お前好きな女できたのか。

さあね。マツなんだよ。というと。

俺、お前に恋くらいはしてほしいわ。結婚はしないでいいけどな。というマツ。

俺は女嫌いだって知ってるだろうが。

で、そういうお前の相手の名前はなんていうの。

柳だよ。

「ヤナギさんねえ。俺はカシを虜にしたそのヤナギさんに会ってみたい気もするよ。」

「俺が虜になってるのか」とマツに聞くと

「お前、女嫌いなのに珍しい」という。

俺はマツをパートナーにしてよかったと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る