第2話

ある夜、いつものように街を歩いていた私。

すると一人の女を男たちが取り囲んでいた。

その女は声を上げる気配もない。ただおびえている。そんな感じだった。

「かわいい女だね。やらせろよ」という男。

まずいと思い、私は間に入った。

「やべーカシだ。逃げろ」という男。

「こんな時間に危ないだろ」というと。

その女は「ちょっと用事で外に出てて。でも助けていただいてよかったです」と笑っていった。

その笑顔に一瞬びっくりした。

「それでは」というと女は道を進もうとするので、

「近くまで送る」

「名前は」と聞くと

「ヤナギといいます」という。

「ヤナギ、この町の治安はよくねえ。お前も知ってるだろう。今度こんな時間に町をうろついてたら知らねえよ」という俺。

「わかりました。カシさん」という。

「よしよし。いい子だ」という俺。

「ここでいいです」といい、すぐそこのアパートに入った。

俺女と話せてる。不思議だ。と自分でも思う。

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