第16話
渚さんってどんな漫画を描いてるのかが知りたいというと照れながら教えてくれた。主人公が赤ちゃんポストに預けられて里親に育てられるんだけど、主人公はある日、事実を知ってしまう。その事実を知ってしまったとき彼は彼なりの生き方を見つけるってのを漫画で描いてるんだよ。それにはモデルがいるのっと聞くと、ああーそれは俺だよという。俺、赤ちゃんポストに預けられてたんだってさ。今の両親とは血がつながってないんだよ。でも俺を本当の息子として育ててくれたんだよ。はあこの話したらみんな悲しい顔になるからさしたくないんだよね。という渚さんは笑顔で答えてた。俺ね。赤ちゃんポストがなかったらどうなってたかな。というと、赤ちゃんポストがあったから暖かい家庭に行けたのかもしれないんだよね。という渚さん。
雪ちゃん、太陽に聞いたんだけどね。君は養ってもらっただけだと思うんだよね。育ててもらうってのは愛されるってことが実感できるから叱られても平気なんだ。という渚さん。
雪ちゃん太陽と暮らせてよかったね。と渚さんがいう。
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