第10話

私が国立を選んだ理由は、私服で何を着ても大丈夫というのがパンフレットに掲載されていたことだ。制服を買わなくてもいいっていうのが父親とにいちゃんの負担を少しでも減らせるって思って国立を選んだら、満点合格になってしまった。満点、または10番以内にはいってると学費はもちろん払わなくていいんだよね。一石二鳥だよね。というと、雪はすごいわと言ってくれたお父さん。太陽兄ちゃんは先生になったけど、俺は夢のために勉強したんだよね。という。

今の学校には思い出があってね。俺の出身校だわ。昔さ学校でちょっと悪さして親が呼び出されたことがあるんだよね。というお兄ちゃん。その時は私が大変だったけどね。というお父さん。あの時はごめんというふうに謝ったお兄ちゃんが続ける。帰りに親父が帰ってしまって公園でぼっとしてたら、あの人が来て、こうえんおっちゃんっていうあだ名で当時あの学校の教員だったよ。違うクラスだったけど、こうえんおっちゃんはすごく有名だったんだよね。俺の名前太陽ってことでからかわれてることが嫌だった俺に、公園おっちゃんはこういったんやわ。私は先生と呼ばれることが嫌いで公園おっちゃんになってるんやわ。公園おっちゃんやったら子供たちの立場で子供たちと平等に遊べるのが最高だしの。太陽君もこう考えてみてはどうじゃ。太陽って呼ばれるのは君がみんなの太陽で君がいないと暗いんじゃよ。だから本当に悪さをしてもわしは人を傷つけないならそれでいいと言われたから今の俺があるんだよ。だから俺は教師になったってことだよ。まだあの人には足元遠く及ばないけどな。という太陽兄ちゃん。公園おじさんかあというと私が自殺しなかったのは公園おじさんがわしは雪が死んだら悲しいの。雪が死んだら雪がふらなくなるの。雪遊びができなくなるから寂しいのと言ったのというと、そうだったのか。というお兄ちゃん。本当に良かったお前が生きててくれて。という二人がいた。

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