第91話

「そういえば中山君がいるの珍しいね?」




私はさっきから気になっていたことを聞いた。




健と涼は仲がいいみたいだけど、私は中山君と学校の外で遊ぶのは初めてだった。




「今日はりえこちゃんに誘われて来たんだ。」




そう言って中山君は私にウインクをした。




「そうなんだ……。」




もしかして…作戦と関係あるのかな?




私は里恵子をチラっと見る。




里恵子は私の視線に気づくとクスっと笑った。




「ちょっとなにー?もしかして里恵子と中山君って……」




「違うわよ。里恵子は裕也様一筋だもの。」




ハイテンションになる美雪とは対象的に里恵子はクールに否定した。




「そんなキッパリ言わなくてもいいだろ?りえこちゃーん。」




中山君は里恵子に苦笑いを向けた。




「事実だもの。それより注文しましょ?」




里恵子は中山君をサラっと流して店員さんを呼んだ。

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