第84話

「泣かないの。とにかく篠田君には責任を取ってユッキーと付き合って貰うわ」




里恵子はそう言って立ち上がった。




「里恵子…?」




いきなり立ち上がって出て行こうとする里恵子に声を掛ける。




「取り敢えず今日は帰るわ。作戦を練らないとね」



「作戦?」



「里恵子様に任せなさい」





きっぱりと言い切った里恵子はドアを開いて不敵な笑顔を浮かべると、




「じゃあね?裕也さんによろしく」




最後にそう言って部屋のドアを閉めた。




里恵子……




どうするつもりだろう?




そう思いながら、私はベットに寝転がって枕に顔を埋めて眠った。

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