お願い
第53話
カラオケを出た私と涼は話もそこそこに美雪たちと別れた。
健とはあまり目も合わせられないまま……。
途中のコンビニで大量にお菓子やジュースを買い込んで涼の家に向かった。
「お邪魔しまーす」
何度も来ている見慣れた家の廊下を通って、涼の部屋のカーペットの上に座る。
「さっ、飲もう」
喉が渇いていた私は涼が座るのを待たずにジュースをそのまま一気に喉に流し込んだ。
涼も私の向かい側に座ってジュースのパックの蓋を開ける。
「そんなに急いで飲むとむせるよ?」
「いいのっ。それよりゲームしようよ?」
今夜は自棄ゲームしてやるんだからっ!
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