第48話
涼に手を引かれて“10号室”と書かれた部屋に入った。
ソファに腰を下ろしてドリンクバーで注いできたジュースを飲む。
「そういえば…2人でカラオケって初めてだね?」
「あ、本当だ。初めてだね」
ジュースを飲みながら呟いた涼に頷きを返す。
涼と2人でカラオケなんて初めてだ。
いつもはみんなで来てたから……。
涼に言われて初めて気づいた。
「でも、どうして部屋を別々にしたのかな?」
涼はジュースを机に置いて不思議そうな顔で首を傾げる。
確かに変だ。
Wデートなのにどうして部屋が別なの…?
私も不思議に思ってきた。
「ま、いっか。歌おっか?」
涼はそう言って曲の選曲を始める。
涼はもう気になっていないみたいだけど……。
美雪の思惑が気になって仕方がない私は美雪に聞きに行くことにした。
「あ、ごめん。ジュース無くなっちゃったから入れてくるっ」
「うん?わかった」
さっき入れたばかりのジュースを一気に飲み干して、笑顔で頷いた涼に笑顔を返して部屋を出る。
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