第39話
それから3日後。
あの後、健は何事もなかったかのように接してきた。
少し疑問に思いながらも、健がいつも通りの態度だったから私も気にしないことにした。
きっとあれはいつもの冗談だったんだ。
もうやだ。ホント、冗談がきついよ……。
「でさー。祐希?聞いてる?」
「あ、うん。それで?」
今は休憩時間。
美雪と話してたんだった。
3日前のことを美雪に聞き出されそうになったけど、結局曖昧に誤魔化して詳しくは話してない。
面白がって変な提案とかしそうだし……。
「だからね?また4人で遊ぼうと思ってさ?」
何も知らない美雪は気まずい提案をしてくる。
「え?4人で……?」
また波乱が起きそうな気がするんだけど……。
顔を強ばらせた私に美雪は悪戯っ子みたいな笑みを浮かべる。
「あ、怪しーい。あの後、王子と何かあったの?」
「別に何も……」
“ない”と言いかけたところで頬が熱くなった。
健のことで頭がいっぱいで忘れてたけど……。
涼と一緒に寝て、抱き締められて、気まずかったんだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます