第39話

それから3日後。



あの後、健は何事もなかったかのように接してきた。




少し疑問に思いながらも、健がいつも通りの態度だったから私も気にしないことにした。




きっとあれはいつもの冗談だったんだ。



もうやだ。ホント、冗談がきついよ……。




「でさー。祐希?聞いてる?」



「あ、うん。それで?」




今は休憩時間。



美雪と話してたんだった。




3日前のことを美雪に聞き出されそうになったけど、結局曖昧に誤魔化して詳しくは話してない。




面白がって変な提案とかしそうだし……。




「だからね?また4人で遊ぼうと思ってさ?」




何も知らない美雪は気まずい提案をしてくる。




「え?4人で……?」




また波乱が起きそうな気がするんだけど……。




顔を強ばらせた私に美雪は悪戯っ子みたいな笑みを浮かべる。




「あ、怪しーい。あの後、王子と何かあったの?」



「別に何も……」




“ない”と言いかけたところで頬が熱くなった。




健のことで頭がいっぱいで忘れてたけど……。




涼と一緒に寝て、抱き締められて、気まずかったんだった。

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