第6話
ファーストキスと言えば、今日キスされちゃった夢を見たっけ?
確か夢の中で私は誰かに頭を撫でられてて……。
『心地いいなぁ…』なんて幸せな気分に浸ってたら、その人にキスをされた。
顔がボヤけて相手はわからなかったけど、いやにリアルで起きた時に凄く心臓がドキドキしてた。
どうせなら相手が涼だったら良かったのに……。
「お前、顔赤いぞ?」
「え?そう?」
健に怪訝そうな顔で見つめられた私は、惚けながらコップに注いだお茶を一気に喉に流し込んだ。
やばいやばい。自分の世界に入り込んでたよ。
「熱あんじゃねぇ?」
「違うよ。ただ、今日見た……」
そこまで言って途中まで出ていた言葉を飲み込む。
危ない、危ない。私、何をバカ正直に言おうとしてるんだろう。
今日見た夢の話なんかしたら、健のことだから『ただの欲求不満じゃね?』なんて笑いのネタにするだけだし。
黙っとこう……。
「今日見た……なんだよ?」
と思ったのに、健は私の顔を覗き込んで強い口調で尋ねてくる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます