第55話

その恩師は僕がとった行動を見てた。ある日、僕は僕より障がいの重い子と掃除をしていたんだよ。その子が机拭きをしてた時、その子が僕に目で合図を送ってくれた。それを見て、僕が後はしておくから、君は保健室に行って吸引してもらっておいでといったんだ。だったらその子は吸引終わったらすぐ戻るっていってたんで、僕は掃除をしていたら先生が来て、思ったより時間がかかってるからごめんというけど、僕がもう終わってしまった事を伝えたら、お前が全部やったのかって聞かれて僕は正直に机拭きはやってくれていたので後の事は出来ることはしましたと伝えたら、その先生がお前は正直だなって言われてにこりとしてた。そしてお前は身の回りの事は大体できるのになんでここに来たって言った先生に僕はこう答えた。僕は孤立してたことを伝えたら、でもお前に一人でも頼れる友達がいたんだろうって。でも僕は今のままじゃ甘えてしまうというとね。そっか。だからか。お前の判断は間違ってはいないが、お前も普通に高校に行けたのになというから、僕はここで違う友達と出会って勉強させてもらってますよといった。その時、その先生は僕の事を大友幸人としてみていると思ったよ。そして高校卒業すると同時に僕は施設に入った。自立をするために頑張ったけど、僕には出来ないことを手伝ってもらうためにどうしてもヘルパーさんが必要だった。ヘルパーさんが僕の介助を難しいとかいうのもわかった。僕は身体を触られたりするとビクッとすることがあってね。それが原因で困難だった。そして施設から僕は自立許可が下りて来年から一人暮らししてもいいという許可を得た。でもこのままだとと思った時に施設に来た弘にあった。弘は他の人についた。でも、ある日食事の時にある人が誤飲をしてしまって大きな声を出したんだよね。その人はわるくないんだけどね。僕的にはびっくりしてしまって食事を落としてしまったんだよ。それに気づいた弘がとっさに僕の名前を言ったんだ。僕も驚いて弘に食事が落ちたってことを言ったら、即座に片づけてくれた。そして僕の服を着替えさせてくれて、その時に見てた人がビクとしない僕を見てこういったんだよ。あら不思議ね。この子には大友君がびっくりしないだなんて。それに二人知り合いなのかしらと聞かれて、弘が説明してくれたんだよ。そん時に弘君にヘルパーやってもらったらどうなのと言われたよ。それが出来ることならそうしたいでもというと、今までは出来なかったんだけど、これからは制度がかわるんだよと言われて、僕は弘に頼んだよ。弘はね。僕の世話をするためにたくさん資格をとったんだって。その中には教員補助員もね。でも、その時は僕は教員になろうとは思わなかったからね。弘にやってもらうことがほとんどで僕は弘を大舞台に連れて行きたかった。そしてある日、パラリンピックを見に行ったことがあった。そん時にボッチャというスポーツに出会った。そして僕は決心した。これで僕は弘を4年後のパラに行こうと。弘に約束したんだよという僕。そして僕はボッチャ仲間と出会った。そのボッチャの仲間に僕は絶対超えれないと思う人物がいたんだ。それは近さんではなく、パラリンピックに出られずに亡くなった仲間、鶴野芳樹という人だった。その人は筋ジストロフィーを持っていても前向きで死の直面を迎えても仲間には弱音を吐いたりする人じゃなかったんだよ。その人はこういったんだ。エースは幸君しかいないって。不随運動があっても手で投げられるってことはすごいといってくれたんだ。芳樹は教師が夢だった。だからその夢を僕が継いだ。芳樹は先生とは生徒に呼ばせたくなかったんだと、その理由は先に生まれただけでまだ俺は子供だからって少年だからって。芳樹が亡くなった時、僕は心に穴が開いたそんな感じだった。そして涙も流さなかった。いや。でなかったんだ。そんなときに泣かしてくれたのがコンさんだった。コンさんは男の僕でも男らしいと思ったよ。コンさんは、幸悲しかったら今日は泣け。俺は昨日泣いたから今日はお前に付き合うからって言ってくれたんだ。そして弘もいたけど、コンさんの胸で泣いたよ。結局弘に見つかってさ。キツネに泣かされたのかって聞かれてさ。たしかにコンさんにはビビらされるけど泣かされてないから、大丈夫ってことと芳樹の事だよと伝えたらそっかって弘はそれ以上聞かなかったな。

芳樹は僕にとってもチームにとっても大きな存在だったからね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る