第2話

その母親が数日後訪ねてきて俺にこういった。

「幼稚園で車いすに乗った友達が出来たらしいんです。先生は怖がるはずの敬ちゃんが歩み寄って声をかけてくれたんです。その車いすのお友達が後で教えてくれたんです。敬君車いすを押してくれてこういってくれたって。僕、あるお兄ちゃんから車いすって体の一部で僕は君と手を繋いでるんだって。もう友達だね。一緒に歩こうって言ってくれたよ。それから敬君はご飯も一緒にしてくれてうれしかった」と。先生も敬に聞いたそうです。だったら「この前いったお店で車いすのおにいちゃんが教えてくれたの。車いすを押すってことは手を繋いでるということだって。そのお兄ちゃん、僕テレビで見たから知ってたよ」って。どんなテレビ見たのって聞いたら、「なんかボール転がしてたよ」というんですけど、私も知らなくて。」という母親。「アハハ。敬君はパラリンピックを見てたんじゃないですか。多分それはボッチャというスポーツですよ」というと母親は心当たりがあったらしい。

「そうなんですか。休日に私体調がわるくて出かけられなくて。その日、そのテレビに釘付けだったんです。敬ちゃんが、「かっこいい」と言ってました。」「多分敬ちゃんはお兄ちゃんとテレビで会ってたんですね。その日コンちゃんとフミさんが来るということを伝えたら「敬に会わせてあげたいというか、私もあってみたいです。」というと、俺は親子二人を呼び、驚かしてやろう。そしてその時にコンちゃんにサプライズを用意することになった。

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