おめでた

第62話

その足で病院に行き診断された。「妊娠3ヶ月です、おめでとうございます。あかちゃん元気ですよ」といわれる私、その隣ではカエデさんとマサキさんが安堵の顔を見せる。

でもツバキにはまだ言ってない。

電話で「兄貴、帰ってこい」とマサキさんがいう。

「仕事中だけど、なんかタツキにあったな。すぐ帰る」というとそれから10分も立たないうちに帰ってきた。そして玄関で「ただいま」というツバキが部屋に入ってきた。

「兄貴デリケートな話をするから、よく聞いてね。タツキちゃんに言ってもらうよ」という

「子供が出来たの」という。

「本当か」というツバキ。

「午前中に楓さんに検査薬買ってきてもらって、陽性反応が出て、病院に行ったら3か月目だってさ」という。

「どうするんだ、産むのか」と言われたので

「もちろんせっかくの命だもん。産むよ」と答える。

「タツキちゃんの子供を育てるうえで、兄貴と俺で協力できることがあったら言ってね」というマサキ。

「ツバキ、言えなくてごめんなさい」というと。

「タツキ、怖いだろうけど安心しろ、何があってもお前と赤ちゃんを守るから安心しろ」と言われ落ち着く。言えてよかったと心からそう思った私であった。

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