母になること
第63話
春になると母になる。
ここまで、いろんなことがあった。
小さいころ監禁されてつらかったこと、カシに助けられ情報屋として仕事をしたこと、そしていろんな人と出会って助けてくれた。ツバキと会ってなかったらと思うと、どんな人生だったんだろうか。ツバキと出会う事でいろんな人に出会えたし、母の事も理解できた。そしてツバキがいることでこうして愛する人がいるから強くなれた気がする。
妊娠してますと言われてから、今日まであっという間だったような気がする。
陣痛が来た。ツバキが付き添って先生の指示の元私は出産をする。すると「オギャー」と声が聞こえた。元気な女の子ですよという先生。するとなきながら「生まれてきてくれてありがとう。タツキありがとううんでくれて」ツバキがいう。
「生まれてきてくれてありがとうね」と私も赤ちゃんに言った。
名前は柾が考えてくれるといったけど、どんな名前になるんだろう変な名前とかじゃないよねと思った。「ちょうどサクラが満開になったね。この桜って花はみんなを幸せにするね。そして赤ちゃんは桜「サクラ」だね。自分やみんなを幸せにするという意味で」というと桜をみると笑顔がふえるねというと「あなたの名前はサクラ」といってやると一瞬笑った。「桜、ママとパパだよ。よろしくね」という私たち。
「タツキ愛してる。桜も愛してる」とツバキが言った。
わたしも「ツバキあいしてる」と言った。
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