看病
第10話
先生が私をみてくれる。
「うーん今まで気が張っていたのでしょう。大丈夫、二三日でよくなりますよ」そういい先生は帰っていった。
「こいつ、今まで一人だったんだな。カシ、こいつの看病俺にさせてくれ」というツバキ。そして私に付き添ってずっと熱でうなされる私の横でおでこに水で濡らしたタオルを置き、必死に看病してくれる人がいる。
「目、覚ましたな。どれ熱は少しあるが、起きれるか?」
うなずくと、身体を支えてくれる。
「水、飲めるか。」というと口に持ってきて飲ましてくれる。
椿は女嫌いと聞いたので私の事嫌いなはずなのにどうして優しくしてくれるんだろうと思う。
そしてまた横になった私は椿に質問を投げかける。
「ずっと看てくれてたの」
「ああー」
そしてツバキが私の持ってるクマをみながら
「このクマのぬいぐるみ、どうした」
「このクマ。5年前、ある少年からもらったの」
「少年?」
「私ずっと樫に助けてもらうまで、家からずっと出られなかったの」
その時だった。頭痛がして。
「痛」
「大丈夫か。もういい、休め。元気になったら聞いてやる。それと何かできることあるか」
「そばにいてほしいな。私ずっと一人だったから」
「わかった。お前が寝るまでそばにいてやる」
そして目を閉じた。
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