第81話
「今日が結婚式だって聞いてたから」
「…誰に?」
私、言ってない。
「お前の友達の京子が電話してきた。で、二人を送っていくことにした」
「えっ」
いつの間に……、てか、光建設の社長様を足に使おうなんて。
私でも思い付かない。我が友達ながらスゴいと思うわ。
「というわけで、お父さん。俺が無事にお送りしますので、今日はゆっくりとされててください」
おまけに、何日も音沙汰なしだったくせに、急に現れて、外面良く紳士っぽく振る舞う門口。
「ま、真樹の男かなんか知らんが、あんたは何者なんだ?」
お父さんもそんな門口に対して、どう態度をとっていいかわからないみたいだった。
「真樹さんのお仕事関係で知り合った者です、ちゃんとした挨拶はまた今度ちゃんとお時間を頂けた際に……」
きっと、門口は、私の気持ちが自分に向いているのを分かってる。
ーー返事の期限は、今日だ。
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