第70話
「それは、このラブホ独特の妖しいライトの効果かと……」
″綺麗″ とか、言われたことないし、まさかそれをこの門口の口から聞こうとは……。
「あー、そうなのかな。いや、そうじゃない、髪を下ろして、あの着膨れする水色の制服を脱いだせいだ……」
そう言って、下着まで下ろした門口。
再び、今度はゆっくりと私をベッドに倒して、キスと愛撫を繰り返した。
比べるのは失礼だとわかっていても、ここまでは、普通で、元カレの克己とたいして変わらないと感じていた。
だけど、
「今日が初めてなのに、いろいろ試しすぎっ……」
さすが、俺様社長は凄かった。
自分に自信があるせいか、躊躇しない様々な体位。
自分だけじゃなく、相手も気持ち良くさせようとする努力が半端なくて……。
確実に、私を頂点へ舞い上がらせた。
30年近く生きて、
お恥ずかしながら、初めての経験だった。
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